壁紙(クロス)のお役立ちブログ(業者向け)

内装 壁紙(クロス)についてお役に立ちそうな情報をお伝えします。

壁紙 汚れ防止壁紙の説明

壁紙(クロス)には、いろいろな機能を備えているものがあります。

防カビ性、抗菌性、吸放湿性、透湿性、消臭性、そして一番需要のある機能として汚れ防止機能があります。
 今回この汚れ防止機能がある壁紙(クロス)の説明と施工の注意すべき点について書かせていただきます。

 

汚れ防止壁紙の性能
1. 汚れ防止壁紙の性能は、表面に汚れ防止性能を目的とするフィルムを貼り合わせた壁紙の汚れ落ち性能を言います。
2. 汚染物(コーヒー、醤油、クレヨン、水性サインペン)をそれぞれ付着させ、24時間後、拭き取ったものを目視で判定する。拭き取りについては、コーヒーと醤油は水、クレヨンと水性サインペンは中性洗剤で拭き取ることになっています。
3. 壁紙工業会の汚れ防止の性能基準は汚れを拭き取った部分を原片と比較し「4級以上」を有することとしています。また、試験開始から24時間経過後としています。

www.svkikaku.gr.jp

目次

 

汚れ防止壁紙のフィルムについて

 汚れ防止壁紙と言われているものは、この「フィルムを張り合わせた」というところがポイントとなり、フイルムの貼ってないものを混乱を避けるため汚れ防止と表記してはいけないこととなっています。このフイルムには2種類あり、エバール®フィルムファンクレア®フィルムというものが使われています。
 それぞれについて説明をさせていただきます。

エバール®フィルムの特徴

 1.エバール®は株式会社クラレの登録商標。
 2.油汚れに強い。
   ・水汚れはもちろん、しつこい汚れや油汚れ、油性マジックもアルコールを
    使ってふき取れます。
 3.臭いがつきにくい。
   ・臭気成分をバリアして、壁紙への付着を防ぎます。特にタバコの煙成分
    の汚れや臭いが付着しにくくなっています。
 4.抗菌性がある。
   ・安全性の高い抗菌剤使用で大腸菌、黄色ブドウ球菌などの増殖を抑制します。
 

ファンクレア®フイルムの特徴

 1.ファンクレア®はグンゼ株式会社の登録商標。
 2.水汚れに強い。
   ・水汚れが心配なトイレ、洗面水廻り用途にお勧め。
   ・施工時の糊がふき取りやすく、拭き残した糊も乾燥すると薄い膜状
    になって剥がれます。
 3.施工性
   ・比較的柔らかいフィルムなので、出隅、入隅の収まりが良い。
 4.抗菌性がある。
   ・安全性の高い抗菌剤使用で大腸菌、黄色ブドウ球菌などの増殖を抑制します。
 

施工について

糊付け

・下地は平滑にし、濃いめの糊で施工してください。
   フィルムの貼ってある汚れ防止壁紙は癖が強く、でんぷん糊だけでは、
   初期の接着力が弱いため、出隅、入隅がはねてしまい直角がでず、収まりが
   悪くなります。そのためより初期に接着力を発揮できるように、
   ボンドが高配合されたものの方がおさまりが良くなります。
 ・オープンタイム(熟ませ時間)を長めにとってください。
   壁紙は、糊に含まれている水分を吸収することで伸びて、柔らかくなります。
   一般的なビニル壁紙で最低でも15分ぐらいの目安でオープンタイプを
   取ります。その伸びた状態で壁に貼ることで、壁紙が安定し接着剤の強度が
   増し、乾燥したときにきれいな仕上がりとなります。
    フィルムの貼ってある汚れ防止壁紙は、いわゆる壁紙の上からビニール
   で覆われている状態の為、水分が壁紙に浸透しづらい状態になります。
   浸透させるために、長め(30分ぐらいを目安)にオープンタイム
   (熟ませ時間)をとり、壁紙を安定させ、接着力の強度が増した状態で
   施工するようにしてください。
    オープンタイムを取る間は、必ずプラスチック容器又はビニル袋などに
   入れて養生してください。ビニル袋などに入れずに空気に晒された状態
   ですと、晒された部分が乾燥してしまいます。
 ・糊付け後のたたみ方は、ゆるやかに大きくたたみ、折シワが出来ないように
   気を付けてください。フィルムが貼ってあるため、折シワが出来てしまうと
    跡が残ってしまいます。
 

施工

・突きつけ張りは不向きですので、重ね裁ちで施工をお勧めします。
・出隅、入隅、ジョイント部ところの壁に捨て糊をお勧めします。
  *捨て糊: プラゾールSS (ヤヨイ化学工業(株))
        パラダイン390クリーン (ウォールボンド工業(株))
  捨て糊をすることで、入隅では直角が出やすくなり、出隅では膨れが
  抑えられることになります。
・表面についた糊は変色の原因になるので、きれいな水で十分に拭きとってください。
張替工事の場合は、一般的には既存の壁紙をはがした場合は裏打ち紙が残ります。
 その上からビニル壁紙を張り、仮にその裏打ち紙が水分を含んで空気を含んで
 ふやけても、壁紙の乾燥とともに、そのふやけは解消される場合がほとんどです。
  しかし、フィルムが貼ってある汚れ防止壁紙は、下地がふやけてしまった
 ところの空気の抜けが非常に悪いです。そのまま戻らない場合もあります。
  これを防ぐには、裏打ち紙を完全に剥離する必要があります。または、裏打ち紙にスプレーなどで水を掛け、浮いた部分のみをはがし、段差はパテで平らにするようにしてください。

まとめ

施工について繰り返しになりますが、①濃い糊で②オープンタイムをしっかりとり③畳むときは大きくゆったりと畳む④表面についた糊は変色の原因になるのですぐに拭く⑤ジョイントは重ね裁ちで施工すること、以上となります。

汚れ防止壁紙は、リフォームの時は裏打ち紙をはがすという大変な作業がありますが、施工については、上記内容を守っていただきクレームの起こらないように施工をしたいものですね。
 エバールフィルムファンクレアフィルムについて説明いたしましたが、施工性はファンクレアフィルムの方が良いようです。

以上ご参考にしてください。

 

*裏打ち紙がふやけて浮く原因

 ①糊をメーカー指定の希釈率ではなく、薄い糊で施工された。
 ②撫で刷毛が均等に撫でられていなかった。

 などと考えられます。このようなことが後々起こらないように丁寧な施工を心がけたいです。