壁紙(クロス)のお役立ちブログ(業者向け)

内装 壁紙(クロス)についてお役に立ちそうな情報をお伝えします。

壁紙貼りの標準施工方法並びに単価について

ここでは、壁紙の標準施工方法と国が定めている職人さんの単価を書かせていただきます。参考にしていただければと思います。

目次

 

 

1.標準施工方法(ビニール無地調)

 *業界が定めている基本的な施工方法につきまして、日本壁装協会のHPでご確認ください。

www.wacoa.jp

 ①下地つくり
(新規)ボードのジョイント部分に下地パテを打ちその上から仕上げパテを打つ。
    *必要に応じて回数を重ね、平滑にする。(標準)
    *合板下地で釘を使用している場合は、防錆剤を釘の上に塗る。
(新規)前面にシーラーを塗る。(標準)
    *モルタル面の下地の場合は先にシーラーを塗り、その上から必要な箇所
     にパテを打つ。

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 【シーラーの役割】
  シーラ処理の目的は下地の補強及び吸水性の調整です。モルタル面、合板面は表面から灰汁が発生し、糊の強度を弱めたり、壁紙の表面を変色させたりします。下地面にシーラーで被膜を作ることでそれらの現象押さえる役割があります。 
  防火壁装材料の施工共通仕様書において「張替の際は、壁紙をきれいに取り除き下地基材面が完全に見える状態にしてから施工する。」と書かれています。日本の壁紙は下地の保護を目的として、壁紙をはがすと裏紙が剥離するようになっております。内装制限のかからない住宅の場合はその裏紙の上から、新たに壁紙をありますが、内装制限がかかる建物においては、書いてありますように残った裏紙をすべて剥がし、下地基材面が完全に見える状態にしなければなりません。残った裏紙のはがし方としては、霧吹きなどで水を掛け、糊をふやかし、スクレッパーなどでその裏紙を削ぐのですが、その際シーラーが塗ってあることで下地面を痛めづらくなります。そのため、石膏ボードの面にもシーラーを塗ることになります。

 (張替)壁紙のはがしは簡易剥離とし、段差ができた部分にパテ処理を施す。
    *簡易剥離・・表面層をはがし、裏打ち紙はそのまま残す。(標準)
               *標準剥離・・下地基材面を完全に見える状態にする。(別途)
    *特殊剥離・・劣化が原因で壁紙がチップ上にしか剥がれない状態の物を
      はがす事(別途)

 

 ②施工方法(新規)(張替)
  ・ジョイント方法は突きつけ施工若しくは重ね裁ち施工とする。重ね裁ち施工
   をする際は必ず下敷きテープを使用する。(標準)
  ・廻縁、幅木、柱などの切りつけ押さえのところには
   コーキング剤を差す。(標準)
  ・入隅は壁紙を張りまわさないで切りつける。
   その際コーキング剤を差す。(標準)
   *ただし、切り口が目立ちやすい物や地域的な習慣や顧客の意向で入隅を
    まわす場合もある。
  ・吹き抜け、落とし込み天井など特殊な箇所は要相談(別途) 

2.公共建築工事標準単価積算基準

https://www.mlit.go.jp/common/001226704.pdf

この基準は、国土交通省官庁営繕部及び地方整備局等営繕部が官庁施設の営繕を実施するための基準として制定したものです。また、この基準は、官庁営繕関係基準類等の統一化に関する関係省庁連絡会議の決定に基づく統一基準です。

 毎年国土交通省において、単価積算基準を発表しています。こちらの72ページのA62ページあたりのところ壁紙の施工に関する係数が書かれています。

3.公共工事設計労務単価表

https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001328838.pdf

国土交通省 土地・建設産業局 建設市場整備課
令和元年度に実施した公共事業労務費調査に基づき、公共工事設計労務単価を決定し、
令和2年3月から適用することとしたので、お知らせします。

   今回の価格のポイントとして
 ①全国全職種単純平均で対前年度比2.5%引き上げられた。
 ②労務単価には事業主が負担すべき人件費(必要経費分)は含まれてなく、下請け代金に必要経費分を計上しない、又は下請け代金から値引くことは不当行為。
 ③労働基準法の改正による有給休暇の取得義務化を踏まえて、義務化分の有給休暇取得に要する費用を反映している。

【公共建築工事標準単価積算基準並びに公共工事設計労務単価表を踏まえて】

 令和二年 東京都  内装工   27,700円/人 

 ・壁紙素地ごしらえ(せっこうボード面)0.01 *100㎡/日
  *シーラー、パテ、研磨
          単価 0.01×27,700円=277円/㎡

 ・壁紙張り 壁 プラスチック程度 0.025 *40㎡/日

          単価 0.025×27,700円=692.5円/㎡

       天井 プラスチック程度 0.028 *35.7㎡/日

          単価 0.028×27,700円=775.6円/㎡

 上記金額が令和二年度の国が公共工事を発注する際に参考にしている積算基準並びに単価となります。

 

4.壁紙施工の業界統一標準の積算見積もり書

http://www.mlit.go.jp/common/001036500.pdf

  平成25年に国土交通省が各団体に要望し作成された標準見積書となります。

  建設産業においては、行政、発注者、元請企業、下請企業、建設労働者等の関係者が一体となって社会保険未加入問題への対策を進めておりますが、こうした取組を進めるに当たっては、社会保険等に加入するための原資となる法定福利費の確保が重要です。このため、見積に当たって従来の総額単価だけではなく、その中に含まれる法定福利費を内訳として明示することにより、必要な金額を確保していく必要があります。
 各専門工事業団体においては、法定福利費の内訳を明示するための標準見積書を作成するとともに各業界の取引実態も踏まえ、各社の実情に応じた法定福利費の額を簡便に算定することができるよう、算定のための作成手順書を策定しこれらを法定福利費の算定を行おうとする専門工事業者の参考に供しています。      

  そこで内装業界がその要望に基づき見積書の考え方基準を作成し提出しました。

 壁紙ブランドメーカー8社の見本帳の商品数約7千点を述べ約700人の施工者が15の作業項目につきそれぞれ5段階評価をして作業性をチェックした。

      この内容の中に生産性分類表がだされ、それに基づき評価記号を設けています。

 例えば、無地系、厚手、発泡加工などボリューム感の商品を生産性分類「4」*40㎡/日とし、評価記号を「1」としています。また、ビニル壁紙で浅シボ、光沢材、メトリック調、防火高性能認定、表面強化等の生産性分類を「2.5」*25㎡/日以下とし、評価記号を「2.5」としています。

 壁紙の中には施工しやすい壁紙と慎重に取り扱わなければならないものがあります。しかし、一般的には壁紙の価格が同じであれば施工代も同じと思われがちです。
 扱いを丁寧にしなければ、又施工的に手間のかかるものは本来であれば1日で施工できる数量が変わり施工単価が変わるのは当たり前です。そのあたりのことを、上記生産性分類表を上手に活用していただき、単価の違いを説明できれば良いように思います。本来であれば、ブランドメーカーがこの生産性分類表をサンプル帳に表記してもらえれば選ぶ側もわかりやすいように思います。

5.まとめ

 壁紙(クロス)の施工に際し、その単価の中身を標準施工方法に基づき説明し、価格が追加変更になると想定される内容を別途説明しておけば後々トラブルにならないと思います。また、最終的に選ばれた商品が施工難易度を必要とされる商品であればその旨もきちんと説明し、それに見合った単価をいただくようにしてみたらいかがでしょうか。選ばれた商品について、下地が目立つ、ジョイントが目立つ等できないお話より施工方法をきちんと説明をして、ご納得して選ばれた商品が施工されることを望みます。もちろん機能、柄により施工不向きの場所などもあり、材料ロスもたくさん出てしまう物もあります。これらのこともきちんと説明が出来ればよいですよね。

これら資料を参考に、わかりづらいと言われている壁紙の施工単価を一度見直されてみてはいかがでしょうか。

 

参考図書

  • 「素晴らしい壁紙に素晴らしい技術」発行元:壁紙施工団体協議会 
  • 「防火壁紙の知識」 発行元:壁装施工団体協議会 
  • 「壁装ハンドブック」 発行元:一般社団法人 日本壁装協会 

 

 

 

 

株式会社ビルトゥ 壁紙スクール

www.n-smt.jp